両刀遣い(両刀使い)とは、剣術の二刀流のこと、または二刀流を使う武士や剣士のことだが、そこから相反する二つの趣味や嗜好を持つこと、または持つ者を意味する言葉になった。例えば、酒好きでありかつ甘い物も好きな人、異性も同性も性行為の対象とする人を両刀遣いという。本来ならば武士は、一刀で相手と渡り合うべきであり、敵に勝つために苦し紛れに両刀を使うようなヤツは武士の風上にもおけないと軽蔑されるべきものだったが、江戸時代初期の剣豪で剣術の奥義を極めたとして尊敬を集める宮本武蔵が両刀遣いの達人であったことから、酒も甘いものも見境いなくがっつくヤツ(たぶんデブ)も、異性の配偶者がありながら同性の浮気相手がいるような不届きな人物も、武蔵の威光を受けて、さほどクズ扱いをされずにすんでいる。(CAS)