ラムネとは、炭酸入りの清涼飲料の一種で、サイダーと呼ばれているものとほぼ成分は一緒だが、ガラス玉の栓を中に押し込んで開けるタイプの、風変わりな形の容器に入っているものをラムネと呼び習わしている。
サイダーと同様、いまとなってはたいしてうまい飲み物ではないが、安価でもあるので、懐かしさにひかれた年寄りが飲み、子どもや孫にもノスタルジーを押し付けて飲ませようとするので、いまだに細々と命脈を保っている。
ラムネは、英語のレモネード(lemonade)という語を聞いた日本人が、なまって発音し、できた言葉だそうである。レモネードはレモン果汁に砂糖と水または炭酸水を加えたものだが、香料を使用しているラムネの味は、レモネードとはだいぶ異なる。つまり、日本人は「レモネード」をなまって聞きとり、なまって発音したばかりか、味もなまったものを作ったというわけである。(CAS)
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