揺するとは、ほかのものをゆり動かす、自分の体の一部を震動させる、という行為を言う。「揺らす」「揺さぶる」も同様の意味だが、「揺らす」は大きくゆっくり動かし、「揺する」は小刻みに速く振動させ、「揺さぶる」は強く大きく速く動かすイメージである。お母さんが赤ちゃんの寝ているゆりかごを「揺らす」のは普通の状況。「揺する」ようでは育児ノイローゼが心配され、「揺さぶる」となると乳児虐待の危険性をはらんでいる。
「揺する」の小刻みに速く振動させるイメージは、善良な市民から金品を頂戴しようとたくらむ人々が、相手の胸ぐらをつかんで「揺すり」ながら脅す様子を連想させるため、「ゆする」は「たかる」「せびる」などとともに、人の弱みにつけこんで金品を巻き上げるための基本ステップとして人口に膾炙している。(CAS)