カテゴリー:慣用語、擬声語、擬態語
痩せ我慢とは、ほんとうは苦しいのに平気な顔をして耐えている様子をいうやや皮肉めいた言い方。金持ちのイヤなヤツが貧乏人に対して「やせ我慢していないで助けを求めたらどうだ」などと恩着せがましく使う。「痩せる」は「痩せた土地」などとも用いるように、「栄養が足りない」「貧しい」という意味もある。「痩せ我慢」は、痩せている人が実際は苦しくても平然と生きている様子、あるいは、貧しくて生活の苦しい人の我慢する姿をいったものであろう。
「痩せる」の対語は「肥える(太る)」。太っている人はふだんはなんの苦労もなさそうだが、少し走らせたりするだけで必要以上に苦しそうな表情を見せる。そこから、たいして苦しくもないのに我慢に我慢をかさねているのだというような様子を見せることを「デブ我慢」という(注:もちろん、そんな言葉はありません)。(CAS)