カテゴリー:日本論、国民性、習慣、礼儀
もてなしとは、人を丁重に扱う、お世話をするといった意味で、客の貢献度や好感度にかかわらず、「見返りをもとめない」というタテマエを本気で掲げて、客を喜ばせるために行われる様々な親切行為をいう。本気度が高いもてなしは、言葉を丁寧にする接頭語「お」を付けて、「おもてなし」と言われることが多い。
「私は望んでいない労働にいま従事しているところだ」あるいは「商品を買ってくれない客は早く帰ってもらいたい」というホンネをすぐ態度に表す外国人から見れば、日本人の「もてなし」は偽善行為のように受け取られるかもしれないが、多くの日本人はホンネを隠しているだけでなく、「もてなし」に集中するあまり、いつのまにかホンネが消えている場合が多い。(CAS)