満を持す(満を持する)とは、『史記』の「越王勾践世家」他に見られる表現で、「満」は弓をいっぱいに引き絞った状態をさし、「満を持す」は「弓を引き絞った状態を保持する」つまり「いつでも攻撃に出られるよう十分に準備する」という意味。「満を持して攻勢に出た」などのように、圧倒的な勢力を誇る敵方が油断したり、ピークを過ぎて力が弱まってきたりした機会をねらって、一気に攻撃をしかけるという戦争における基本戦術である(もっとも、満を持している間に敵方に当方がほろぼされてしまわなければ、の話であるが)。(JPZB)