マエストロ(maestro)は、イタリアで偉大な音楽家、指揮者、つまり「巨匠」と呼ばれる人々を指す言葉で、英語のマスター(master)と同じ。しかし日本で「マスター」というと、喫茶店の主人と勘違いしてしまうので、コーヒーを入れる人ではないと示したい場合にはイタリア語の「マエストロ」を用いる。聞くところによると英語圏でも、「master」といえばせいぜい「空手の先生(karate master)」か「ジェダイ・マスター(Jedi master:映画スターウォーズに登場する先生級のエラい超能力者)」であり、クラシック音楽の巨匠を長い蛍光スティックを振り回す人ではないと示したい場合には、やはり「maestro」を用いるようで、「master」という言葉がいまいち重みがないという事情は日本とあまりかわらないらしい。(CAS)