ホットドッグは、アメリカを代表するファストフードのひとつ。アメリカのドイツ移民が持ち込んだ食べ物で、hot dogの名は、そのドイツ人たちが用いていた俗語からとも、ソーセージに犬の肉が混じっている噂があったからとも、アメリカの漫画家T.A.Dorganがダックスフンドをパンにはさんだ漫画を描いたからだともいわれる(つまり、それほど氏素性の知れない庶民の食べ物だということである)。ホットドッグの最もシンプルな食べ方は、細長いパンに温めたソーセージを挟み、マスタードをかけて食べるもので、他に(まずくなるのを気にしなければ)トッピングや調味料のバリエーションは豊富である。究極のシンプルな食べ物なのでアメリカでは屋台メニューの定番であるが、ソーセージさえまともなら、他のどんなこむずかしい料理より格段にうまい(特に屋外や野球場で食べるそれは秀逸)。
つまり、この食べ物から得られる教訓は、「アメリカでおいしいものを食べたかったら、アメリカ人にはややこしい調理はさせるな」というものである。(CAS)
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