カテゴリー:ことわざ、故事成語、名言、名句
弁慶の泣き所とは、屈強な武士であった武蔵坊弁慶でも攻撃されると痛がって泣いたといわれる向こうずねのことをいう。そこから、強者の持つただひとつの弱点や致命的な弱点の例えとして用いられ、西洋でいう「アキレス腱」に当たる。アキレスの弱点であるかかとは、出生時の医療トラブルに問題があったようだが、弁慶の場合は、長刀や斧など武器を扱う訓練にいそしむあまり、キックボクシングなどの格闘技の訓練を怠っていたためこういう弱点が生まれたのであろう。しかし、狡知に長けた武者の弁慶がこんな弱点を他人にさらすとも思えず、実は敵に弱点をさらしておびきよせるための「おとり」であったとも考えられる。
なお、男性の場合、睾丸は攻撃に弱く、訓練により鍛えることができない急所として知られるが、睾丸の場合、強者でも弱者でも平等に弱点であるため、このことわざの趣旨とそぐわない。(JPZB)