ふんぞり返るとは、上体を後ろに反らせるということだが、主に尊大な態度をとるいう意味で用いられる。「ふんぞり返る」の「ふん」は「踏み」が変化したもので、足に力を入れて地面を強く押さえること。「そり」は「反り」で、上体を後方に曲げること。「返る」は動詞の連用形の後に付いて、その動詞を強調し「すっかりその状態になる」という意を表す。上体を後ろに反らせるという意味であれば「そり返る」だけでもよいのだが、「人の前でそり返って話をするのは止めなさい」と言っても、相手がラジオ体操をしながら話をしているみたいで十分意が通じないので、ここはやはり「ふん(踏み)」で反り返り方を強調して、「人の前でふんぞり返って話をするのは止めなさい」と言わなければならない。(CAS)