一肌脱ぐとは、字面を直訳すると皮膚を一枚脱ぐということだが、もちろん蛇のように脱皮するというのではなく、着物の片方の肩を脱いで肌を出すという意味。その昔、男が大仕事にとりかかろうとする際に、そのような決めポーズを作ってかっこうをつけた(肩に桜の刺青を入れていたという江戸時代の有名な裁判官の決めポーズとしても知られる)ことから、難しい頼み事を受けたとき、内心は迷惑だと思いつつもいいところを見せたいためにやせ我慢して、「わかった、オレに任せておけ」などと言いつつ力を貸す約束をするという状況を言い表した言葉である。(CAS)