晩節を汚す(穢す)の「晩節」は人生の終末期のこと。「晩節を汚す」は人生の終末期に失態を演じて名誉を汚すという意味。つまり、人生の最後ででかいオチをかますという、お笑い芸人だったら大ウケするパターンである。しかし「晩節を汚す」と言われるほどの人は、汚すに足る名誉のある人物であり、彼らがいくらお笑い芸人のようにオチをかましても、冷笑を買うだけであり大コケする。政治家が晩年に過去に犯した罪で逮捕されたりすると「晩節を汚した」と言われるが、このケースは「いままでうまくやってきたのになあ」という「残念感」が漂ってまことにあわれであり、適切な用例といえよう。(CAS)