半死半生とは、半殺しの目にあった人のありさま。つまり、ほどんど死にかかって、やっと生きている状態をいい、「敵の捕虜になり、半死半生で逃げ帰って来た」などと用いる。「半死」だけでも意味は通じるが、そのあとに「半生」と付けたのは、身体の半分が死んでいれば、残りの半分は生きているはずだというまるで論理学の推論のようであり、言うだけムダみたいな付け足しだが、感覚的なわかりやすさと、語呂のよさから「こんなの付けてみました」的な四字熟語になったのかと思われる。中国語にはこの四字熟語はないようで、「半死不活(半分死んで、生き生きしていない(?))」といった表現になるようだが、さすが諸学問の先達中国では、わけのわからない四字熟語は通用しないとみえる。(CAS)