初日の出とは、1月1日の日の出のこと。
日本には太陽の化身とも思える神様が存在し、「日本」という国名も「太陽の出るところ」といった大それた名前であるにもかかわらず、日本人全般が太陽についてさほど信仰心を抱いているとは感じられない。それは、必死で拝まなくても太陽が毎日あたりまえのように仕事をしてくれているうえに、月のように日々表情を変えるでもないマンネリズムのせいではないかと思われる。それでも日の出と日の入りの太陽は、水平線や山の端近くにあるとき大きく赤く見えるなどして少しは「神」らしさを見せるため、太古の人々が抱いていた信仰心をかきたてられる人が多く、中でも元日の日の出は人気がある。この年一回の日の出を拝むための名所が各地に存在し、とりわけ高い山の頂上から見る日の出は「御来光(ごらいこう)」などと呼ばれ特別視されている。(CAS)