カテゴリー:食文化、料理、食品、食材
ハヤシライスとは、毎日カレーライスを食べ続けた場合、安息日には気分をかえて食べたくなる料理。つまり、カレーほどライスには合わないと感じられているか、カレーのような刺激とバリエーションに欠けるので毎日食べるには飽きが来ると思われている料理。ただし、一般消費者の嗜好はもっと極端で、レトルト食品の生産量はカレーに対してハヤシは3%程度。すなわち1月に1回食べれば十分と考えられているようだ。
ハヤシライスは薄切り肉のシチューをライスにかけたもの。このシチューはドミグラスソースにトマトを加えて煮込んだ「ハッシュドビーフ」と呼ばれるものに近いが、海外ではあまりポピュラーな料理とはいえず、それをライスにかけて食べるなんてなおさらである。これも日本式の「洋食(西洋料理みたいな日本料理)」に属すると思われる。
なお、ハヤシライスの「ハヤシ」はこのハッシュドビーフの「ハッシュ(ごちゃまぜの意味)」がなまったものだとか、発明者が林という名前だったとかいう諸説があるが、食べ物にあまり関心のない人はもちろんのこと、多少の食通でさえもどうでもよいと考えている。(CAS)