人形とは、人の姿をかたどった造形物のうち、主に人間と同じ素材の着衣を着ているもののことをいう。今でこそトイザらスに並んで子どもたちに愛嬌をふりまいているが、その昔は「ひとがた」と呼ばれ、家中のけがれや病気の悪霊を吸い込んで、川や海に追放されるというオカルトキャラだったことが報告されている。その気持ち悪さは霊感の鈍い現代人でも感じるところがあるようで、人形をネタに使ったオカルト映画がしばしば作られている。
現在日本で「人形」と呼ばれているのは、昔ながらの木製、布製、陶製のボディに実際の衣服をまとったり、衣服をまとった姿で表され、気持ち悪さを多分に残したものを言い、マンガやアニメのキャラクターをかたどり、気持ち悪さがすっかり抜けきって、オタクと呼ばれる人々と仲がよい「フィギュア」と区別されることが多い。(CAS)