カテゴリー:慣用語、擬声語、擬態語
奈落の底の「奈落」は、サンスクリット語narakaの音写語で、地獄の意味。また、地下の暗いところというイメージから、劇場の舞台下に設けられた地下室のことをもいう。「奈落の底」は、「奈落の底につきおとされた」などと用いて、人生において抜け出すことが難しい悲惨な境遇を例えた言葉とされる。現代では「奈落」は主に芝居の舞台下をいうので、「奈落の底につきおとされた」といっても、「落ちちゃった」などと照れ笑いを浮かべて楽勝で上がって来られそうであり、いまいち悲惨さに欠ける感はいなめない。(CAS)