カテゴリー:擬声語、擬態語、副詞、感動詞、接頭語、接尾語
つかつかは、「つかつかと歩み寄る」と使われることが多いように、人前などにためらわず進み出る様子を表した擬態語である。誰かが向こうから早足で歩み寄ってきて私の目の前に立ちはだかったらあまりいい気持ちはしないが、その相手は私に苦情や意見を言うためにそういう行動を取っているのであるから、いやな気持ちになって正解なのである。「つかつか」という音感から想像されるのは、革靴などを履いて毅然と歩く様子で、裸足で音もなく、あるいはビーチサンダルで「ぺたぺた」と歩み寄っても、「相手にもの申す」という緊張感は伝わらない。しかし、「つかつか」という言葉は、日本人が革靴などをはく以前から「遠慮なく行動する様子」を言い表すのに用いられており、「ずけずけものを言う」のもととなった「つけつけ」と同類の言葉らしいから、革靴の足音云々とは、残念ながら(それほど残念でもないけど)関係ないようである。(CAS)