タブーとは、未開社会における行動の規範をいう。特に、禁止されている言葉や行動をいう場合が多く、その禁を犯すことよって、その人や共同体に超自然的な制裁が加わると信じられている。日本語では「禁忌」と訳され、言葉の場合は「禁句」も似たような意味で用いられる。禁を犯すことにより超自然的な災いがふりかかるというのは迷信にすぎないが、そのような迷信を信じている人々によって超自然でもなんでもない社会的制裁が与えられるのは確かなので、タブーは受け継がれ守られてゆく。
「タブー」は現代でも「あのコにその話はタブーだよ」などと慣用語的に用いられるが、その禁を犯してしまったときに彼女から与えられるあなたへの制裁は、昔から言い伝えられているどんなタブーよりよほど超自然的だといえなくもない。(CAS)