袖にするとは、相手との関係を切る、冷たくあしらう、無視するといった意味。語源は、①着物の袖に手を突っ込んだまま相手の話を聞くという冷淡な態度からきたとも、②「舞台の袖」などというように「袖」には端の部分、付属的な部分という意味があるからとも、③袖を振って相手を追い払う仕草からともいわれる。個人的には、申し出を断るという意味の「振る」という言葉との関連性や、しつこく言い寄る男どもを蚊でも追い払うように手を振って拒絶する仕草などから、③の説が好みである(私が好んでいたからといってどうなるものでもないが)。(CAS)