選挙とは、選挙権者が人気投票により立候補した被選挙人の合格不合格を決める試験制度。試験問題は「選挙権者を幸せにするために私は何をするか」というレポート提出だが、どれもこれもあたりさわりのない内容であるため、合否の判定は他の要素(知名度とか人当たりのよさなど)で決められる場合が多い。また、受験生にありがちな一夜漬けレポートばかりなので、当選した後は何を書いたかも忘れてしまう被選挙人が大半である。
日本の選挙では、地盤(支持組織)、看板(知名度)、鞄(資金)の三要素が、当選のためのカギであると言われるが、これらの重要性はどの国の選挙にも共通していると思われる。ただ、その要素の中に「政策」の「せ」の字も含まれず、候補者本人のキャラクターもさほど重視されていない点が日本に独特な傾向かと思われる。(CAS)