カテゴリー:慣用語、擬声語、擬態語
赤裸裸(赤裸々)とは、赤はだかつまりすっぱだかという意味の「赤裸(せきら)」を強めた言い方で、自分をさらけだすこと、むき出しであること、また、その状態を意味し、「この小説は作者の私生活が赤裸々に綴られている」などと用いる。「むき出し」という意味で似た言葉に「露骨」があるが、こちらは「骨を露わにする」というくらいで、「恥ずかしいものをさらけだす」というニュアンスが強い「赤裸々」に対して、裸を通り越して「骨」を出してしまえば恥ずかしさもなにもないから、相手に対する攻撃的な感情や扇情的な意図をむき出しにするという意味あいで「露骨な言い方」「露骨な性描写」などと用いられる。つまり、「赤裸々な性描写」といったときは、作者はとても恥ずかしい性生活を暴露してマゾヒスティックな快感を得ているのであり、「露骨な性描写」といったときは、作者は「どうだ、ここまで描いてやったぞ」とサディスティックな快感を得ていると考えられるのである。(CAS)