ゼロサムゲームとは、経済学における「ゲーム理論」の用語で、参加者の得点と失点の総和がゼロになるゲームをいう。はやい話「じゃんけん」は、勝ちを1点、負けを−1点、あいこを0点とするゼロサムゲームといえる。経済の世界では、外国為替取引は、例えばドル/円相場のようにドルが高くなった分円が安くなるのでゼロサムゲームである。これに対して株式市場は、市場そのものが拡大すれば参加者の得失点の総和はゼロより大きくなる(つまり総体的に儲かる)ので、非ゼロサムゲームである。株式市場に参加せず外部で指をくわえてながめている連中は、市場が拡大すると「楽して儲けやがって」と盛り下がり、市場が暴落すると「ざまあみろ」と盛り上がるので、参加者と傍観者の間では、心理的なゼロサムゲームがなりたっていると考えられる(注:これは正式な学説ではありません(あたりまえか))。(CAS)