セカンド・オピニオン(二番目の意見)は、近年医療現場で用いられることが多いが、それは「一人の医者だけでなく、他の医者や専門家の意見も聞いてみたら?」というお勧めの言葉である。一人の医者に殺されるより、二人、三人で手分けして殺される方が、恨む対象が分散され、あきらめがつくからである。
日本では、他の医者にセカンド・オピニオンを求めるのは、先の医者を信用していないみたいで義理を欠くという意識があったが、近年当の医者の方からセカンド・オピニオンを勧める風潮にあり、患者も浮世の義理から開放されようとしている。医者がセカンド・オピニオンを勧めるのは、間違ったことを言っても他の医者が訂正してくれるので、安心して思いつきの見立てや過激な発言ができるからに違いない。(CAS)