ステレオタイプとは、固定観念、型にはまった考え方、決まり文句などを意味する英語stereotypeの日本語読み。接頭語のstereo-はsolid(固い、固形の、立体の)と同意で、stereotypeは本来は活版印刷用の鉛の型板のことであり、日本では「ステロタイプ」と呼ばれていた(この活版用の型板こそいまやステレオタイプの骨董品である)。その「固い型板」という意味あいから、型にはまった考え方という慣用が派生したと考えられる。慣用語として用いられる「ステレオタイプ」は「融通がきかない」「頑固な」「保守的な」「マニュアルどおりの」といった否定的な含みが強いが、われわれ凡人にとってはステレオタイプの学習こそが知力や技術の源泉であることを忘れてはならない。(CAS)