すす払い(煤払い)とは、家にたまったすす(煙による汚れ)を払い落としてきれいにするという意味で、要するに大掃除のこと。特に、新たな年の始まりをひかえた歳末に、行事として行う大掃除をすす払いという。暖房や調理の熱源として薪や木炭を使用していた時代には、煤(すす)で家中が黒ずんでいたので、それをきれいに払うのが大掃除の主な目的だったのである。
すす払い(煤払い)は、新たにことを起こしたり重要な儀式の前に身を清めるという日本人の宗教的伝統がもたらした弊害であり、くそ寒い日に窓ふきなどをやらされ、正月には風邪で寝込むことになるという、あまり合理的とはいえない習慣である。(CAS)