十二支とは、本来は中国で1年12月の月の呼び名として用いられていた文字であり、植物の盛衰を意味している。その後、1日の時間や方位、さらに十干(じっかん)という思想と結びついて年の名称も表すようになった。さらにある時代、それぞれの漢字の意味が難しいので、ばかな庶民にもわかりやすいように、教育用としてそれぞれに動物の名前をほとんど機械的にあてはめたものが現代に残っている。だから、十二支の「寅」「午」という漢字には「虎」「馬」の意味はまったくなく、「寅年生まれの女の子は気性が激しい」とか「丙午(ひのえうま)の女性は男を食い殺す」などという俗信はまったく根拠のないもので、多くの女性に当てはまる本質的な性格を虎や馬の年の女性におっかぶせて犠牲にしたにすぎない。(CAS)