御用学者とは、時の政府や権力者にすりよった学説をとなえ、彼らに重用される学者のことをいう。「御用」とはそのむかし、朝廷や幕府の「公用であること」をいい、御用学者は学者の中でも最も地位の高い存在であった。
現在の御用学者は、権力者にへつらって平気でウソをつくなんのプライドもない学者であるかのようにとらえられているが、彼らは決してウソをつくわけではなく、権力者にとって都合の悪い学識の一部を「言わない」だけである。そう考えると、御用学者になって一儲けするのは簡単なように思えるが、そもそもわれわれは学者になることが難しいので、まして、「権威ある御用学者」になって金を稼ぐなんてとても無理な話である。(CAS)