こどもの日とは、5月5日の国民の祝日。この日は旧暦で「端午の節句」にあたり、中国では野で薬草を摘んだり、よもぎでできた人形を戸口に飾ったりして厄払いをしたといわれる。日本では江戸時代ころに男子の節句として定着し、戦後、こどもを大切にする祝日として制定された。制定にあたっては、むかし可愛い女の子だったことがあると主張してもなかなか信じてもらえない女性代議士から「なぜ女の子の祝日(3月3日)を選ばないのか」という反論が出たことはいうまでもない。
昭和22年に定められた法律によると、この日は「こどもの幸福」をはかることはもとより、「母に感謝する」日とされている。ここでは「父親」は無視されているが、ゴールデンウィークの最終日にあたるこどもの日はその法律の規定どおり、家族旅行のサービスで疲れ切っている父親が帰りの大渋滞の高速道路を延々と運転して家にようやく到着したとたん、車の中でぐっすり眠っていた妻と子どもたちが目を覚まして「ずいぶん早くついたのね」などと口走り、「やっぱり家がいちばんいいわ」ととどめをさして、徹底的に父親をいじめる日となっている。(CAS)