クリスマスとは、ご存知イエス・キリストの誕生日だと言われている日。キリスト教の盛んな国、およびどんな宗教が盛んなのかわからない国で盛大にお誕生会が行われる。
日本でクリスマスが祝われるようになったのは明治時代以降だが、この祝祭において、サンタクロースという人が子どもたちにプレゼントを与えるというイベントのクライマックスは日本人に大人気である。なぜなら、自分の子どもをむやみにほめたたえることがよしとされない日本において、第三者に託して子どもの行いをほめ、賞与を与えることができるからだ。子どもも成長して、あんな巨体のおじさん(しかも絶対日本の町中をうろうろしていそうもない外国の老人)が夜中に家に侵入するのは不可能だし、そもそもわが家には煙突がないとうすうす気づくようになっても、親の意図を汲んで、第三者の客観的評価によって自身の行いが認められたのだという、クリスマスイベント最大のタテマエが崩れないよう沈黙を守る。(CAS)