くよくよとは、いつまでも思い悩む様子を表す言葉だが、もちろん悩んでいる人が「くよくよ」と鳥のように声を発しているわけではなく、事象を音声で例えた擬態語の一種である。同じ意味の「くいくい(悔い悔い)」という古語があるように、「くよくよ」の「くよ」は、後悔するという意味の「悔い」と関係がある。さらに、この「悔い」は、煙草をくゆらす(燻らす)というときの「くゆらし」つまり煙を立てることから来ているようで、火を消したのにいつまでも煙が立っている、くすぶっている状態もいう。そのように、忘れたいことが忘れられずに心の中がいつまでもくすぶっている状態が「悔いる」であり、「くよくよ」なのであり、やはり悩んでいる人が「くよくよ」鳴いているわけではない(そんなふうに鳴いている人もちょっと見てみたいものだが)。(JPZB)