忌憚ない(忌憚のない)の「忌憚」は、忌むことつまりタブーと、憚ることつまり遠慮。したがって「忌憚ない」とは、「タブーや遠慮なしに」という意味。
会議などで上司が「きょうは忌憚ない意見を聞かせてくれたまえ」などと発言した場合は、自分の意見を率直に話してもよいということで、いわば「プチ無礼講」だが、それを真に受けて忌憚ない意見を披露しようものなら、会議の後で上司の無慈悲な仕打ちが待っている。
しかし、最近のデキる社員は、「こいつは社内的に力がないから、言いたいことを言ってもオレの立場には影響ないな」と上司を値踏みしているので、飲み会でへたに「忌憚ない意見を聞かせて」と口走ってしまうと、さんざん悪口雑言を浴びせられたうえに、「課長がそんなんだから、うちの課はいつも冷やメシを食わせられるんですよ。しっかりしてくださいね」などととどめをさされて撃沈することになるから、自信のない上司のみなさまはくれぐれも軽はずみな発言は避けていただきたい。(KAGAMI & Co.)
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