休息とは、仕事や運動をやめてくつろぐことをいう。「息(呼吸)」を「休」むと書くが、もちろん息を止めるわけではない(息を止めていたらけっしてくつろげない)。「自」と「心」からなる「息」という漢字は、「自」分の「心」のままに呼吸するといった意味あいがあり、そこから、自分の思い通りに静かに呼吸してリラックスしている状態、つまりくつろいでいる状態をも表している。したがって「休息」は、仕事や運動をやめて(休)くつろぐ(息)という意味である。類似の言葉に「休憩(きゅうけい)」があり、「休んで憩う」ということで意味もほとんど同じだが、眠ることを「休息」とは言うが「休憩」とは言わないように、「休息」のほうが「休み具合」や「くつろぎ具合」が強い印象がある。マラソンの途中で路傍に腰を下ろして一息ついているのが(少し休むがすぐにまたマラソンを始めるぞという意思が見えるので)「休憩」であり、その場で布団をひろげて眠ってしまったらこれは(とりあえずマラソンは終わり、という意思が見えるので)「休息」といえるであろう。(CAS)