金が唸(うな)るとは、番犬がいまにも侵入者に飛びかかろうとしてうなっているように、金庫や銀行にたっぷり貯め込んでいる金が、いまにもおまえの会社を乗っ取ってやろうとうなり声をあげているぞ、という意味で、「金に糸目をつけず」「金で面を張る」ようなことをしがちな自慢しいの金持ちの金のあり方を例えた慣用句である。そのような「うなっている」金を自慢しいの金持ちが、「金に糸目をつけず」「金で面を張っ」て実際に使うと、「金が金を生」み、「金がものを言う」というということになる。そこへいくとどケチな金持ちは、貯めた金を隠してその気配も感じさせないようにしているので、「金を寝かす」という金の持ち方になる。自尊心を捨ててもいいというなら、「金がうなる」金持ちと仲良くしたほうが、実入りはよさそうである。(CAS)