完膚無きまでの「完膚(かんぷ)」は、傷のないまともな肌のこと。完膚無きまでとは、無傷なところが一箇所もないほど、という意味で、戦闘やスポーツなどで「敵を完膚無きまでにたたきのめした」などと、「徹底的にやっつけた」「圧勝した」と言いたいときに用いる。「完膚無きまで」は、新唐書・劉迺伝などに見られる漢語的な表現だが、マニアックな外科医が皮膚のあらゆるところにメスで傷をつけているみたいでいまいち実感がわかないので、最近では「ボコボコにしてやった」やその変形「フルボッコ」などという直感的にわかりやすい表現(わかりやすくもないか……)が用いられている。(CAS)