おならとは、腹にたまったガスの外出の挨拶。また、屁の種族のうち、自己主張の強い一派、つまり音の出る屁である。楽器などを「鳴らす」の「鳴らし」に丁寧語の「お」がついた「お鳴らし」が語源で、室町初期ごろから、宮中に仕える女房が使い始めた女房詞(にょうぼうことば)だという。おそらく誤って放屁してしまったとき、かわいく言い訳するためにそんな愛称が用いられたのであろう。一方、音のしない屁、すなわち「透かし屁」には似たような表現がないが、こちらはやってしまってもしらばっくれていればよいので、言い訳する必要がなかったからかと思われる。(CAS)
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