エビデンスとは、英語evidenceを日本語に取り入れた言葉で、根拠、証拠という意味。「この治療法は確固たるエビデンスに基づいている」のように医療方面で使われていたが、最近では「この草案を通すには、エビデンスを明確に示すことが必要だ」などと日常的に耳にすることも多くなっている。「根拠」「証拠」という立派な日本語があるのに、わざわざ外来語を使用するのは、日本で「これが根拠だ」などと言って提示されるのが、よほど信用のおけないあやふやなものばかりだということなのだろう。「こちらがエビデンスでございます」とうやうやしく差し出されたって、中身はおんなじなのにね……。(CAS)