エアギターとは、いわばギターの口パク。口パクの場合は、本当に歌っているのかどうかちょっと目にはわからないので、それを利用して視聴者をダマし、ヘタ歌手を救済するのが目的であるが、エアギターは弾いていないことが一目でわかる(だって、ギターを持っていないんだもん)ので、ギターを弾く姿のかっこよさを純粋に楽しんでもらう(大半の人がそれほどは楽しめないにせよ)というパフォーミングアーツとして確立されているのである。1960〜70年代にかけて、ロックバンドにおいてギタリストは神様のように崇められる存在であったが、エアギタリストはそんなありがたい姿を、偶像としてではあるが後世に残す役割も担っているといえよう。(CAS)