受けるとは、向こうから自分に向かってやってくるものに対してなんらかの対応をしたり、対応をせずに身をさらすことをいう。例えば「グローブでボールを受ける」は、投げられたボールをグローブでキャッチする、「大学を受ける」は、大学に入学したい人に襲いかかってくる入学試験への対応、「頭でボールを受ける」は、向かってくるボールをぼんやり見ていたために頭にボールが当たる、「悲惨な状況を見てショックを受ける」は悲惨な状況が硬い石のように心にぶつかって、心が怪我を負う状況を言い表している。
演劇や芸能の世界で「受ける、ウケる」は、観客からの「好評を受ける」という意味で、「好評を」が落ちて「ウケる」だけでネタが高評価を得たり、人気を受けるという状況を言い表す。しかし「受ける」といえば、役者や芸人は、ヤジやブーイングなどの不評だって「受け」なければならないわけだが、自分に甘い彼らは、それら不評に向き合うことをせず、無視し、聞き流し、逃げるという態度をとるので、業界で「ウケる」といえば「好評を受ける」という意味で通用するのである。(CAS)