カテゴリー:宗教、民間信仰、俗信
祈るとは、神仏にお願い事や感謝の言葉を述べるという意味。語源は、「神聖な言葉を発する」という意味の「ノル(宣る、告る)」に、「神聖なもの」という意味の「イ」を付けた言葉だといわれる。「願う」が神仏のご機嫌をとったり、金銭を与えたりしながら希望の実現を望むのに対して、「祈る」は呪文や念仏などを用いたより本格的、マニュアル的な神仏へのアプローチだといえる。そのため、「願う」は人間相手に直接希望を伝える場合もあるのに対して、「祈る」は人間に何かしてほしいと望む場合(例えば、この試合に勝ってほしい、など)も、希望を伝える相手はあくまで神仏である。したがって、「祈る」は「願う」より、より本格的な神様の説得方法であるにも関わらず、「叶う(かなう)」可能性は低い行為だといえる。(CAS)