いい年をして(好い年をして)とは、社会的常識をそなえ分別ができていい年齢をしているにもかかわらず、という意味で、「いい年をして、アイドルグループなんか追っかけているんじゃないよ」などと用いる。要するに、大人なのに子どものような振る舞いはするなと言いたいときに用いる常套句である。
「いい(好い)」は、好ましい、上等である、すぐれている、美しい、という意味であり、年齢によいも悪いもないと思われるが、はからずも「いい年をして」は、ちゃんとした大人(ちゃんとした大人がいまの日本にどれだけいるかはさておき)から見たら子どもというものが、いかにバカで常識知らずで、付和雷同型で、小手先の演出にだまされやすいかを物語っている言葉だといえよう。(CAS)