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カテゴリー:日本論、国民性、習慣、礼儀
挨拶とは、出会いや別れ、応答、返礼などの際に用いられる便利な決まり文句。数少ない言葉を知って、使っていれば、なんとなく周りの人との良好な関係が保たれているような気分になれる。
挨拶という漢字は、「挨」も「拶」も相手に触れることを意味し、本来禅宗において先生が弟子に問答をして試すことをいった。そこから、応答、返礼などの意味が生じ、さらに儀礼、親しい人との会話など多義的に用いられた。また、人と人との仲をとりもつ「仲裁」の意味もあり、「挨拶は時の氏神」ということわざによって知られる。
日本語の挨拶は、それだけでは何を言いたいのかよくわからない言葉が多いのが特徴。例えば、日中の挨拶である「こんにちは」は、「本日は」といっているにすぎないし、別れの挨拶である「さようなら」は「そうであるなら」という意味で、いずれも中途半端。また、感謝を表す「ありがとう」は「あり得ない!」ということで、相手の好意にびっくりした気持ちを表現している。なかでも、極めつけのオールマイティな挨拶が「どうも」であり、「どうも久しぶりです」「どうもはじめまして」「どうもありがとう」「どうもすみません」などの省略形として、あらゆる場面で用いることができる。(JPZB)