アンデパンダン展とは、フランスの独立美術家協会が1884年に初めて開催した無審査、無褒賞、自由出品の美術展をいう。権威的、閉鎖的な美術の世界を一般に開放した意義は大きく、その後日本を含む各国で同様の展覧会が定期的に開催されるようになった。アンデパンダン展を主な出展場所としていたアンリ・ルソーは、アンデパンダン展を大々的にPRする絵画まで描いている。
「アンデパンダンIndépendants」は、フランス語で「独立した人々」という意味で、アンデパンダン展は正式には「独立したアーティストたちの展覧会(salon des artistes Indépendants)」という。つまり、権威主義的な美術界はもとより、批評家からも、鑑賞者からも、対価からも、賞賛からも、名誉からも独立してしまった(要するに誰からも相手にされない)人々の展覧会ということである。(CAS)